第17章 千夜一夜物語 ー信長ー
信長様には後ろを向いてもらった。
私は着物を脱いで、ブラとショーツを身につける。
「い、いいですよ。」
ゆっくりと振り返る信長様。
「ほう……。」
なにその反応、どういう意味。
「布の面積が思っていたよりだいぶ少ない。」
「そっ、そうですか。」
「それと、思っていたより貴様はいいものを持っているということがわかった。」
にやりとする信長様。
「ちょっ、どこ見てるんですか?!
私の身体のことはほっといて下さい!
一応言いますけど、これ隠すだけじゃなくて形を整える機能もあるんです。
だからですよ!」
寄せて上げてるからねっ!
なんだかもう破れかぶれになってきた……。
「もういいですよね?」
と、脱いだ着物を集めようとすると。
「待て、後ろはどうなっている?
どうやって脱ぎ着するのか興味がある。」
そう言ってこちらへ近づいてくる信長様にぎょっとした。
「えっ、ちょっ、後ろですか?!
脱ぎませんよ?
どうなってるか見るだけですよ?」
慌ててそう言いながら後ずさりする。
もともと離れて座っていたから、すぐ壁に行き当たってしまった。
どうしようもなくなって、壁の方を向いた。
真後ろに信長様がいるのがわかる。
ホックを止めているところが見えるように、背中におりた髪を右手で前へ流した。
「背中のところに引っ掛ける金具がついていて、そこで留めているだけです。」
「………… 」
「わかりましたか?」
その時、背中のホックが外れた。