第2章 レオ←→セバスチャン
「レオには言わないから、なんでも話してみて?
厨房からワインくすねてきたから飲みながら話そー。」
「いっぱい愚痴っちゃいそうだけど、いい?」
ミルクはグラスに口をつけて、少し考えてから話し始めた。
「レオはいつも余裕だよね。
今まで、いっぱい女の子とお付き合いしたことあるんだろうし、私じゃなくてもレオのこと好きって言ってくる子もたくさんいるはずだし。」
「うーん、まぁレオはモテるからね。」
「そう!それ!あんなにかっこよくて、優しくて、仕事もできるんだから、女の子はよりどりみどりなハズでしょ?
ラブレターとかいっぱいもらってるんじゃないの?知ってる?」
グラスが空いた。
セバスチャンはワインを追加しながら答える。
「それなりにもらってると思うよー。
プリンセスと恋仲だって、公表してないからね。」
「そうだよねー。それもしょうがないんだけど。
はぁー、ほんとに私でいいのか自信なくす。」
「そう?プリンセスはとっても魅力的だと思うよ。」
「ありがと。
でも私ばっかり好きで、余裕なくて、こんな風に落ち込んだり拗ねたりしてさ。
レオが私を好きな気持ちより、私の方がずーっとずーっとレオのこと好きなんだろうなって思う。」