第14章 レオのプライベートレッスン.3
「……電話かわったよ。」
「ミルクちゃん、こんばんは。」
私物の携帯はプリンセスになった時に取り上げられたままだから、レオと電話するなんて初めてで、耳をくすぐるいつもの声に胸が高鳴る。
「こんばんは。どうしたの?」
「声が聞きたくなっただけ。
明日の公務の連絡っていうのは嘘だよ。」
ベッドの端に腰掛ける。
頬が緩むのが抑えられない。
「レオ……、ありがとう。」
「すごく嬉しそうな声出すね。
そんなに俺のこと好き?」
レオが可笑しそうに言った。
「うん、今もレオのこと考えてたところだよ。」
「ほんと?こんな時間に俺のこと考えて何してたの?」
「え、別に何も……。」
「ふーん、じゃあ今からしてみる?エッチなこと。
ミルクちゃんの声聞きたい。」
声聞きたい、ってそういう意味?!
全身がドキドキと脈打つように熱くなってきた。
レオには誤魔化したけど、ほんとはちょっとそういう気分になってたところだったし……。
「ミルクちゃん?」
「あ、うん。」
「この前あげた箱、開けてみた?
もしかしてもう使ってたりして。」
「開けたけどっ、まだ使ってない!」
「そんな全力で否定しなくても。抵抗ある?」
「それは……ない、けど。」
「じゃあ、今から使ってみて。」