第5章 *お買い物
「あ、おかえり〜」
服屋の扉を開けるとアニミさんの明るい声に迎えられた。
『ただいまです』
「……何かあった? 元気無いねぇ」
『あ、いぇ、大丈夫ですよ』
「そう? 悩みがあったら聞いたげるから、遠慮なく言ってね」
『はい、ありがとうございます』
そう話した後、クレス君はどこかと店を見渡すと試着室から新しく作ってもらったであろう服を着て出てきた。
男の子の服だが活発系過ぎず、どこか大人びた雰囲気のある服で、クレス君が大人っぽく見えた。
『わぁ、クレス君似合ってる!』
「……////」
顔を赤くしてそれを隠すようによそを向くクレス君。
だが、本当に似合っている。
他にも服があるようで紙袋が置いてあり、何着か畳まれて入っていた。
『じゃあ、服も出来たことだし…帰ろっか』
「……。」コクリ
私は紙袋を持ちアニミさんにお代を払い、クレス君と手を繋ぐ。
『ありがとうございました』
「いえいえ〜! また遊びにでも来てね」
「いつでもヴィアちゃん達なら大歓迎だよ」
『はい、また』
「……♪」ペコリ
2人にお辞儀をしてお店から出る。
夕焼け空の下を2人で手を繋いでお喋りしながら帰って行った。