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術師~Lonely assassin~【R18】

第5章 *お買い物


「いや〜、なかなかのリアクションだったからついね」


笑わないでと言ってもまだ笑っているレギーロさんは、手招きをしながら店の奥へと入って行く。
自分も後に続き店の奥へ行くと、ある一室に通された。



『(いつもはこんな部屋に通されないんだけど…)』



「どーぞ、座って」



レギーロさんがポンポン叩いている椅子に戸惑いつつも座らせてもらう。
店と変わらない部屋の雰囲気に、もう怪しさしか感じない…何が始まるんだろうか。



「今日は何で部屋に通されたんだろ…って思った?」



『えっ?! ぇ、あ、はい』



「ははっ(笑) さっきからヴィアちゃん驚きすぎだね。 そんな怖がらなくても、変な事はしないよ」



両手を上げてヘラッと笑っている。
変な事しないなら…と言うか、変な事しないのは当たり前だと思うのですが。
心の中で容赦ないツッコミを入れつつ、レギーロさんに問いかける。


『はぁ……じゃあ何の為この部屋に?』



「うん、じゃあちょっと帽子取ってくれる?」



『あ、はい』



笑顔で…いや、マスクで口元は分からないのだが、目だけが笑っているような笑顔で言われ急いで私は帽子を脱ぐ。



『傷なんですけど…全く治らなくて、時々痛むんです』



「痛む? 傷痕が残っているだで、一応治ってるとは思うんだけど」



『ぃっ….た…』



レギーロさんが傷に触れた時ビリビリと痛みが走り堪らず、彼の腕を掴み顔を離す。


「…いつもそんなに痛いの?」



『いえ、今は痛くて』



「じゃあちょっとだけ、我慢してね」



『っ?! ゃ…ぃたっ』



腕を掴んでいるのだが、全然止めることが出来ず傷痕を見られる。
手が触れる度に痛みが走り涙が出てきた。



『は、っぅ…』



「……大丈夫、大丈夫。 すぐ終わる」



慰めてはくれるが、痛みが和らぐわけも無くもうただひたすら耐えるしかない。
傷痕だが、鼻より上の部分全て…顔の端から端の目の周り全部が焼けた痕のようになっている。
こんな傷どうやったらつくのか、自分にも分からないがセン様は″術師の仕業″と言っていた。
いつ、どのタイミングでやられたのか…自分には身に覚えが無い。



「はい、終わり。 痛かったね」


よしよしと頭を撫でてくれる、レギーロさんの優しさかな。


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