第3章 So far〜木兎光太郎〜
木兎side
「光太郎、ちょ、待って」
一足早く列に並んでいた俺に、
上履きのパタパタという音を
鳴らしながら駆け寄るあんず。
「おー、わりーわりー」
「赤葦、とんかつ定食ね」
手には300円。
「あんずは?」
「…私もとんかつにしようかな」
「じゃあ俺もとんかつ〜」
「全員とんかつとか面白くないよ」
「いーじゃんいーじゃん!仲良し〜」
「…私、唐揚げにする」
「じゃあ俺も唐揚げ」
「何それ」
「んー?あ!おばちゃん!
唐揚げ定食2つととんかつ定食1つ!」
「木兎くん、今日は炒飯やないんね」
「気分変えてみよーと思って?へへ」
「そう。小鳥遊さんが唐揚げね、
あと…」
「赤葦がとんかつです」
「先輩、僕はとんかつじゃないです…」
「何、光太郎」
「あかーしのマネ!似てる?」
「似てない」
早く気づいてくれよ。
お前と同じがよくて揃えてるってこと。
まぁ、気づくわけねぇよな。
お前は赤葦が好きなんだから。