第2章 Be able to… 〜影山飛雄〜
あんずの家は、俺の家から
走って5分ほど。
こんなに近くにあるなんて、
初めて行ったときは驚いた。
「あんず…」
白い外壁が可愛らしい家。
母親の趣味だとか言ってたな。
まぁいいや。
インターフォンを押す。
ピンポン
『はい…飛雄くん?』
「ああ」
『今出るね!』
すぐに飛び出してきたあんずは、
淡いピンクのルームウェアに身を包み、
前髪をぴっちりと止めた…
そう。
めちゃくちゃ可愛い格好をしていた。
なんでだ。
なんで今そんな可愛い格好…!
「ごめんね。寒いでしょ?」
「走ったから…大丈夫」
「…ありがとう」
「何が」
「来てくれたこと。嬉しい」
電話を切ってからも泣いてたのか。
またはその前に随分泣いたのか。
とにかく、頬には白い筋が残り、
目元は腫れ、鼻も赤くなっていた。
…痛々しい。