第1章 越前リョーマ
「待って、ちょっと、リョーマ!」
起き上がろうとすると腕を押さえつけられた。
「大きい声出さないでよ。おばさんが終わったら、ここは普通の保健室になるんだから」
リョーマの言葉にまだ冷静な私は抵抗を続ける。
「だから、やだよ、他の人に見られたりしたら」
「だめ、今日はなんかそういう気分だから」
ばたついても力の差は圧倒的で、抵抗虚しく私は起き上がるのを諦めた。
力を抜いたことに満足したのかリョーマが笑う。
この意地悪そうな笑顔が私はとても好きだ。
顔に見惚れていると手首をまとめて捕まれ、頭の上に回された。いつの間にか手にしている包帯をぐるぐると私の手首に巻いていた。
「えっ」
「、静かにして」
小さな子供に言い聞かせるような優しい声に驚いていると、リョーマはそのままベッドのパイプに包帯を結んだ。。手錠をかけられたように両手首がまとめられ、頭上に固定される。
リョーマは相変わらず意地悪そうな、綺麗な笑みを浮かべていた。
ああ、こういうところだ。身体の芯に熱が灯るのを感じながら不安げにリョーマを見上げると、リョーマはまた、にぃ、と笑った。
「すっげーかわいい」
拘束された腕は動かず、顔を隠すこともできない。
ニットのボタンを外されセーラー服を捲り上げられた。
「この下着、見たことない」
下着を見てリョーマが不満そうに呟く。
「新しいから…」
言い訳するように言うとリョーマがますます意地悪そうに笑った。
「ふーん、新しい下着つけてんのに、今日オレと帰らないんだね?」
ああ、その事、やっぱり怒ってたんだ。
「ごめん…」
「別に…」
ブラジャーのホックをはずされ乱暴に捲り上げられる。
リョーマの冷えた手がふくらみにふれて、身体がびくりと跳ねた。
「っー」
「あったかいなー」
リョーマは楽しそうに乳房を下からすくうように掴む。
冷たさに身体が強張る。
「リョーマ、つめたいよ」
声に出すと、リョーマは嬉しそうに笑う。
「ふーん」
ノッたら負けだ。
「ねぇ、本当に授業始まっちゃうよ。やめようよ」
まだ間に合う。
リョーマは冷たい目で私を見下ろしていた。
「ね?」と、言ってみたところで表情は変わらない。
「何言ってんの?行かないって言ってんじゃん」
仰向けの私に重なるように腹這いになる