第9章 ずっと想ってた【チョロ松】
チョロ「………ありがとう」
チョロ松さんがどこか安心したように笑った。
チョロ「正直………嫌われたかなって思ったから」
『な、なんでですか!?』
思わず立ち上がって、大声を出してしまった。周りの客の視線が一斉にわたしに集中する。
『…………すみません』
音を立てないようにそっと席に座る。
その様子を見ていたチョロ松さんが笑いを堪えているつもりなのか、 両手で顔を覆っている。めちゃくちゃぷるぷる震えてるけど。
『チョロ松さん』
チョロ「ご、ごめん………っくく」
『コホンッ。で?どうして嫌われたと思ってんですか?』
わたしが話を戻すと、チョロ松さんが真剣な顔つきに戻る。
チョロ「だって僕、ドルオタなんだよ?キモイ、とか思わないの?」
わたしは呆気にとられた。
そして、笑いがこみ上げてきた。
なんだ、そんなこと気にしてたの?