第9章 ずっと想ってた【チョロ松】
『そんなこと気にしてたんですか?』
チョロ「そんなこと?」
『誰にだって好きなもののひとつやふたつ、ありますよ。チョロ松さんは、その好きなものがたまたまアイドルだった、ってだけじゃないですか。それに、にゃーちゃん、女のわたしから見ても可愛いんですから、誰だって夢中になっちゃいますよ』
チョロ「…………………っふ、あははは!」
黙っていたと思ったら、チョロ松さんが急に笑い出した。それも、とても楽しそうに。
チョロ「そっか!そんな考えの子なんだね、君は。驚いた」
『変、ですか?』
チョロ「そうだね。でも、僕の好きな感じの変だ」
好き、という言葉に過剰に反応してしまった。ダメだ。最近そういうのが続いてるから、自意識過剰になってる………。
顔が赤くなっているであろう、わたしを見たチョロ松さんが慌てだした。
チョロ「え!?あっ!さっきの好きは、違くて……!でも、そうで………!って、何言ってんだ!?」
そしてわたし達は、顔を寄せあって笑った。