第8章 あげるよ【カラ松】
ご飯を食べ終えた途端に、彼女が咳をしだした。
カラ「食器は俺が片付けておくから、もう寝ろ」
そう言って、俺は彼女を支える。
熱で高い体温。
でも、それが心地いい。今、俺の目の前に彼女がいることは夢じゃないんだ。そう実感できるから。
ずっと、このまま触れていたいが、彼女のためにも俺は離れておいた方がいいだろう。仕事の同僚くらいの男に見られながら寝るのは、気持ちのいいものではないに違いない。
だから、そっとベッドに寝かして、彼女から離れようとした。
『いや……………ないで…………』
彼女が震える手で弱々しく俺の腕を掴んだ。
最後まで聞き取れなかったが、もう少しいて欲しい、と捉えてもいいのだろうか。
俺は勘違いしてもいいのだろうか。