第2章 後編
「ごめっ……今になって急に……」
一度溢れてしまったものはなかなか止まらなくて、ユメは片手で顔を覆って謝る。
「折角、悟天にいろいろ協力してもらったのに……、ホント、ごめん……っ」
「ユメ……」
――その時、ユメに伸ばされた腕が寸前で止まり、そして力なく落ちていったことを、ユメは知らない……。
「……ユメ、まだ大丈夫だよ!」
「もう無理だよ……っ」
ユメは頭を振って言う。
「無理じゃない」
きっぱりと言う悟天。
「言ったでしょ? 幼なじみの僕が言うんだから間違いないって」
その優しい声音に、ユメはまだぼやけたままの視界で彼を見る。
「まだ終わってないよ。僕にまかせて」
そう言って、悟天はニっと笑った。