第2章 〈リクエスト〉青色はコブシの恋【黒バス 青峰 ラブラブ】
「?!大丈夫か!?」
ダイキ君が飛び出してくる。
怪我もしてないし、大丈夫だと伝えたいのに感情が高まりすぎて、言葉にならない。
肩を抱いて心配してくれているダイキ君が自分の中でやっと本当に“彼氏”になった気がする。
首をタテに振ってなんとか平気だと伝えた。
胸に抱えた水筒はだいぶぬるくなってしまった。
せっかくあったかい蜂蜜レモンを飲んでもらいたかったのになぁ…なんて場違いなことを考えてしまう。
「今日はもう帰りぃ青峰。彼女なんやろ?送ってったりぃな」
多分キャプテンだと思うけど眼鏡の先輩がからかうように言い放った。
「そうだよ。さん送っていきなよ青峰君」
「うっせーよ。はじめからそのつもりだっつーの」
桃井さんも合わせて言い募る。
からかわれて恥ずかしいのかダイキ君は乱暴にそう言うと私の肩を抱いて体育館を後にする。