第2章 降り立った地上は
「なんだ!?うわぁっ!」
目を閉じていたからよくわからないけど、
覆いかぶさっていた男が急にすぐ横に倒れ込む
横たわるそのうす汚い服に、微かに火の粉が見える
おおっ、ナイスタイミングの助け!?
早くもファンタジーな気配!
なんて言ってられない。
上体を起こして逃げる態勢を作る
「くそっ、夜警だな!?」
「離せ・・・さもなくばお主ら、ただではすまぬぞ・・・」
暗くて見えないが、少し離れた所に人影があった。
暗い色の外套に身を包み、目深にフードをかぶっている。
ランタンを持ち、もう片方には杖の様な物を持っている。
それを山賊の一人に向けると、そこから炎が吹きあがる
・・・もしや、これ魔法!?
「やべぇ、逃げるぞ!!」
山賊の一人が叫ぶと、途端に担ぎ上げられた。
「やだっ!離してっ!!!!」
このままだと巣に持ち帰られる
それだとまたバッドエンディングになるよ!
「はな・・・離せっ!!」
全力で身体をめちゃくちゃに振り回す
私の手足が担いだ山賊に当たり、取り落とされる
「ぎゃっ!!」
どっか打った。痛い。