第3章 絶滅危惧種
「僕らに何かできる事があったら言って下さい!」
「あ、敬語とかも、やめ・・ません?」
「城に仕える者として、それはいけません」
「うーん、じゃあ、こういう時だけ!ね?」
果たしてこの社会の中にそれだけその機会があるのかはわからないけど。
「クライブさん・・・いいのかな、僕達・・」
「本来ならこうして話している事すら許されないだろう・・しかし、アリーチェさ・・・・アリーチェの命とあらば・・・」
「その代わり、もしも私が困ってる時、助けてね!」
「承知いたしました」
「わかったよ!」
さすが子供のステアは順応が早いなぁ。
自室に戻って眠るというステアに別れを告げる
「私はこの部屋の外で番をし・・・する。安心してお休みください」
ぎこちないクライブさんも続いて部屋を出る
言われた通り内側から鍵をかけると、ため息が溢れた。
はぁー・・・なんでこんな事に。
ぐるぐる考えながら、ベッドの上に用意された寝巻に着替える。
あの時投げやりになってなかったらこんな世界に飛ばされなかったんだろうか?
来ていた服を床に脱ぎ散らかしたままベッドに倒れ込む。
身体がひどく疲れている
どうやってこの世界を救うんだろう?
この世界で誰かと結婚して子供を・・・?
いやいや、仮に私一人が頑張ってもこの世界はいずれ終わるよねそれ
種を保存するにはまず絶滅の原因を・・・・
って。
「やっぱオオサンショウウオじゃん!私!!」