第6章 distance
【S】
目の前の光景をボーッと見ていた。
潤、段々、早口になってきてる。そんなに捲し立てるように言ったら、早く出ていって欲しいみたいに感じるよ?
看護師さんがそそくさと出ていく。
潤が直ぐに鍵を掛ける。
早っ!……そりゃ、俺も中断させられたからさ?焦れったい気持ちはわかるよ?
「潤…分かりやすっ(笑)」
潤「そう?さあ!続きすっぞ~」
潤が、こっちに近づきながら、服を脱いでいく。
だから、焦りすぎっ!
「潤。続きするのは良いけど…。ちゃんと、解してからにして?」
潤「うっ。そうだね…。さっきは、翔があまりにも可愛くて…。ごめん。痛かった?」
「ちょっとだけ」
ほんとは、“ちょっと”じゃないけどね。
…なんて考えていたら、俺、もう全裸じゃんか?!
潤「翔、あ~ん」って言ってくるから、口を開けたら、指が2本入ってきた。
潤「よーく、舐めろよ?」
潤の指が長いから、少し吐き気がするけど。頑張って舐めた。
潤「よし!良い子だ」
充分に濡れた指を抜いてから、頭をポンポンって撫でてくれた。
俺の方が年上なんだけどな…。
俺の唾液まみれの指が蕾に入ってきた。
指を抜き差ししてくる。その刺激だけでイッてしまいそうになる。
「潤…ん~、もう……挿れて…ハァ、あ…」
潤「ん~?まだ…もうちょっとだけ…」
もどかしい……。早く、潤が、欲しいのに。
さっきまでの性急な感じは無くて…。凄く丁寧に前戯してくれるのは、嬉しいんだけど~。ちょっと…。
潤「翔?翔…しょ…」
潤の声が…。
もう、駄目……だ…あ…。眠…い……。
潤「おい!ウソだろ?この状態で、寝るな!起きろよ!しょう~~~!!」
な~んか、揺れてる~。ふふ…。
潤「マジかよ⁉俺のコレ、どうするんだよ?」
ごめん、潤…おやすみなさい…。