第6章 distance
和「翔さん。本当に許せるんですか?」
翔「許す?…とかの話?」
ニノと相葉くんと目が合う。おそらく、同じことを思ったんだろう。
智「翔ちゃん。かっこいい…そんなとこも、好きだよ」
翔「ありがとう。智くん」
見つめあって、微笑む2人。
俺には、解らないものが2人にはある。
妬けるな…。
いかん、いかん。度量が狭いな、俺。
翔を見習わないと!大野さんは、大野さん。俺は、俺。
「ところでさ。大野さん、2人に何言われたの?」
智「ん?ん~…。秘密。今は、ね?」
気になる。気になったら、疑問点を無くすまで追及したくなるんだよな。でも、大野さん。頑固だから、教えてはくれないだろうし?今は、引いておくか…。
和「それでは、私達、帰ります。翔さん、明日また来ますね?」
雅「そうだね~。今日はゆっくり休んで。また明日ね~」
智「おいらたちは、帰るけど。松潤、どうする?」
和「大野さん。愚問だな。久しぶりの再会ですよ?潤くん、翔ちゃんと居たいでしょ?さ、我々はさっさと帰りますよ。翔さん、お大事に~」
3人が、口々に「またね~」と言って、帰っていった。
俺は、病室の鍵をかけた。
翔「潤。心配かけて、ごめん…」
無言で翔の頭を抱き寄せた。
少し、痩せた?ちょっと会わなかっただけなのに…。
翔が、俺を見上げてきた。
うわっ!ヤベ~。可愛い…。
無意識に、手に力が入る。
翔「潤…。ちょっと、痛いよ?」
俺は、ベッドに腰かけて翔に口付けた。
翔「ふふふ。久しぶりの潤だぁ」
翔が顔を赤らめながら、俺の胸に凭れてくる。
「翔…。皆から言われる前に言っておくな」
翔は「何を?」と俺をジッと見ながら、首を傾げている。
「実は、翔が、その…。眠ってる時に…。に、2回ほど…。その…舌入れました……。軽くしようと思ったんだよ?…でもさ、久しぶりで、止まらなくて…。怒った?」
翔「潤!」
「はい!すみません!」
翔「謝らないでよ?むしろ、嬉しいよ…」
翔が、俺の背中にソッと手を回してきた。
翔「潤…、抱いて?」