第6章 distance
【M】
急に居なくなったと思ったら…。
大野さん、どういうつもりだ?
俺らの目の前には、ばつが悪そうに立つ岡田くんと健くん。
智「皆…2人の話。聞いてやって?」
「なんだよ?話って…。まだ、翔に会わせたくなかったんだけど?」
ニノと相葉くんも頷く。
翔「………」
2人が大野さんに背中を押されて、翔のベッドサイドに立つ。
「おい!大野さん!俺の話、聞いてた?翔に近づけんなや‼」
俺は2人を病室から追い出そうと、近付いた。
翔「潤。いいよ。話、聞こう…」
「翔…」
和「翔さん…」
雅「翔ちゃん…」
智「翔くん…」
翔…。お前って奴は…。
どこまで、自分を追いつめるようなことをするんだ?
准「俺な。櫻井とドラマやってた時から、なんか…可愛い後輩ってだけじゃないなぁ、って思ってた…。大野から松潤と付き合ってるって聞いてから…もう、我慢できんくなってん。そんで、健くんに相談してたら…同じだって言うから。“櫻井。今ウチに居るよ”って…家に呼んだ…」
健「俺も、ずっと…櫻井のことを気になってた。Jr.の時に、俺のことを尊敬してるって言ってくれただろ?嬉しくてさ。それから、かなぁ?」
翔和雅「………」
「それで?…あんなことした理由になんの?」
怒りが沸々と沸いてくる。
准「ならん。……今日は櫻井に気持ち伝えて、2人とも諦めようって話してたんだ。…けど、櫻井の顔を見たら…1回でいいから、欲しくなって……あんな行動に出てしまったんや…」
准健「本当に悪かった!」
2人とも床に土下座した。
翔「俺の方こそ、すみません…。お2人の気持ち、ありがとうございます。でも、俺。潤のことが好きなんです。ごめんなさい。応えることができません」
「翔……」
翔「でも…今まで通り、付き合ってください。勝手ですみません…」
准「櫻井。ありがとう…本当にすまんかった…」
健「俺も、すまない…」
大野さんに何か耳打ちして、2人は出ていった。