第6章 distance
【S】
岡田くんが、無理矢理挿入ってこようとする。あまりの痛みに、声も出ない。意識が飛びそうになる。
…扉が開いた?誰?…潤?
ヒュッと音がしたと思ったら、身体がフッと軽くなった…。
智「翔に何した?!答えろ‼」
……潤じゃない?この声は、智くん?
助けにきてくれたんだ…。そこで、俺の意識は途絶えた…。
真っ白だ…。
目を開けたら、見慣れない白い天井。右手に点滴が繋いである。
身体が倦怠い…。痛い…。痛い…。
潤「翔?翔、わかるか?病院だぞ?」
潤が手を握って、顔を近づけてくる。
和「はい!ストップ!潤くん~。翔さんが目を覚ましたからって、がっつきすぎ‼」
雅「翔ちゃん!良かった~。身体、どう?」
ニノが潤の腕を掴んで、俺から遠ざけている。
相葉くんが泣きながら、抱きついてくる。俺の肩にグリグリと頭を寄せてくる。頭をポンポンと撫でてやると鼻水を盛大に啜りながら、笑顔になった。
潤「相葉雅紀くん?もうさー、いい加減に離れろっ!そこは俺のものだよ!?」
雅「マチュジュン…グスっ、いーじゃん~、びんだの翔ちゃんデジョ~?」
和「相葉くん。ほぼ何言ってるの?ですけど…翔さん。明日には、家に帰れるらしいですよ…」
目を充血させてるニノ。泣きたいのに、堪えてる?
ハハハ。可愛いなぁ…。
「皆…ありがとう」
潤。智くん。ニノ。相葉くん。
皆…心配かけてごめん…。
痛みを堪えながら、上半身を起こした。
潤「無理すんな…。翔……、ごめんな?俺のせいだよな…。ごめん…」
「違うよ…。誰のせいでもない。俺が岡田くんたちを追い詰めたんだよ。無意識でも…。ニノに言われてたのに。“翔さんは、無防備だから、襲われちゃうよ?気をつけてね?”って…。だから、俺の注意力不足。潤は悪くない!」
潤「………翔…。そうじゃないだろ?」
そう言って、俺を抱き締めてくれる。
あぁ~。久しぶりの潤…。
智くんが、岡田くんと健くんを連れて、病室に入ってきた。
雅「え?…リーダー…」
和「大野さん、どういうわけ?」
潤「……(チッ)」
「………」