第6章 distance
雅「ま、松潤⁉やりすぎだよ⁉」
相葉ちゃんがハアハアと息切れしながら、部屋に入ってきた。
潤「はぁ?やりすぎ?こいつらが何したか…わかってて言ってんのか?」
俺は、とりあえず翔ちゃんの所に向かった。
身体を拘束しているものを外した。薄く紅い痕が付いている。
クソッ!なんてひどいことを…!
「翔ちゃん?大丈夫?」
話しかけても反応がない。上半身を起こして、顔をペチペチと叩いても目を覚まさない。
潤「…翔?翔、翔!」
松潤が俺から翔ちゃんを奪って、呼び掛ける。
雅「松潤。とりあえずさー。翔ちゃんに何か着せてあげようよ?」
そうだ。翔ちゃん、裸だった。相葉ちゃんは、本当にこういう気遣いがある。
とりあえずシーツを剥がして松潤に渡した。翔ちゃんの身体にクルクルと巻き付けていく。
「おい。岡田。何でこんなことした?」
俺は、床で、腹を押さえながら苦悶の表情の岡田を見下ろしながら尋ねてみる。
准「欲しかったからや…」
和「何があったんです?」
ニノが、マネージャーと一緒に入ってきた。マネージャーもこの状況に動揺を隠せないでいる。
マネージャー「何があったか、詳しく教えて下さい!」
潤「話は後だ。とにかく、翔を病院に連れてくぞ!」
松潤の腕の中で全く動かない翔ちゃん。呼吸も弱々しい。
確かにヤバイ…‼
松潤が翔ちゃんを抱え上げて、マネージャーとともに部屋を出ていった。
部屋には、まだ気絶してる三宅君と岡田。それに、俺と相葉ちゃん、ニノが残った。
和「岡田氏。何があったか、話してもらえますね?」
口調は、普段通りだけど…。ニノが蔑みの目で、岡田と三宅君を見ている。
あ~あ。怒らせたね?厄介な男を…。