第6章 distance
【O】
渋滞にはまった。あともうちょっとで着くのに!
雅「くっそ~っ!こんなときに!リーダー。ここから、走って⁉早く!」
相葉ちゃんの車を降りて、走った。途中、女子高生の集団から「あれ?大野くんに似てない?」と捕まりそうになるのを、逃げながら…とにかく、走った。
翔ちゃんと連絡取れなくなってから、30分くらい経ってる。無事でいて…。
合鍵で、岡田っちの家に入った。何だか、無性に妙な胸騒ぎがする。
靴が3足か…。岡田っちとニノと翔ちゃんかな?
客間のドアに手を掛ける。
開かない…。
「翔ちゃん?居る?ニノ~?」
返事が無い?靴があったから、居るよな?
………まっさか!!!
俺は、力の限りドアに体当たりしてみた。全然動かない。…どうするか?
確か…ドラマでやったな?ここを…。開いた!
「………えっ?」
健「えっ?大野?」
准「んんっ?……ハアハア、…あ?大野?」
岡田が、翔ちゃんに跨がってる…。白い足に鎖?が繋がれていて…。太もものところには……赤い一筋の…血か?……これは、明らかに…
「何やってんだ?………翔に何してくれてんだ!!!」
岡田の顔にむかって殴りかかった。いつもなら避けられるのに。左頬にヒットした。岡田がベッドから落ちた。
健「岡田!大丈夫か?」
三宅君が、岡田を抱えあげる。口端から血が出ている。
「翔に何した?!答えろ‼」
准「…まだ、シテねえよ…?」
口端の血を拭いながら、ニヤリと笑う。
この野郎……。
もう一度殴ろうとしたら…
潤「大野さん。止めとけ!俺がやる!」
……松潤⁉
俺の手を止めて。松潤が、岡田の腹を蹴った。「うぐぅっ」と呻き声をあげて、床に倒れた。
健「や、止めろよ?先輩だぞ‼」
潤「カンケーねえ!俺の翔に…!許さねえっ!」
松潤に蹴られて、健君の体が壁まで転がって行った。
ピクリとも動かない。気絶したみたいだ…。