第6章 distance
【O】
「岡田っち。頼みがあるんだけど…」
准「珍しい。何?」
岡田っちの家で、ビールを呑んでいる。
ニノから、相葉ちゃんの作戦とやらのLINEがきて。岡田っちから、松潤に言ってもらった方が良いかな?って思って。頼んでみた。
准「へぇ~。櫻井と松潤。付き合ってんだ。だからか?櫻井、やけに色っぽくてさ、可愛く見えて。時々、襲いたくなる…」
岡田っちが、ククッと笑う。
そういや、こいつ…。翔ちゃんのこと、ずっと可愛いって。男だけど、アイツならヤれる。とか言ってたな?ヤバイ奴に頼んじまったな。ん~、どうするか…。ニノにLINEしとくか…。
准「俺は良いよ。可愛い櫻井のためなら、ね。ふふっ。今日からか?」
ニノから、LINEがきた。
[それは、翔さん、襲われるかも?]
[解りました。私も一緒に泊まりますよ]
ニノが、一緒なら…。でも、力で押しきられたら…。
あ、相葉ちゃんからもLINEきてる。
[ニノだけじゃ、岡田くんの腕力に敵わないでしょ?]
[オイラもそれ心配]
[皆で。は、どうでしょう?]
[さんせー!リーダー。言っておいて]
[わかった]
スマホから、目線を外す。
「岡田っち。俺ら3人も、一緒にいい?翔ちゃんを1人にしたくない」
准「あ?…うん、良いよ。それにしても、ほんとに、仲良いな。お前ら、羨ましいぞ!」
「そうか?」なんて言いながら、ビールを呑んだ。
松潤から、離れたら…。少しは、俺のこと、見てくれないかな?
准「大野。お前さ、櫻井のこと。好きなんか?」
え?急に、なんだ?
准「前から、思ってたんだ。お前が、櫻井を見る目が、さ。そうなんか?」
俺は、頷いた。こいつ、スゲエな。なるべく、態度に出ないように気を付けてたのに…。
准「そっか。辛いな…」
2人とも無言で、ビールを呑み進めた。