第6章 distance
楽屋で、これ以上騒ぐのはマズイってことで、場所を移そうとニノが言ってきた。
翔ちゃんが、少しだけなら参加できるって言ったけど。ニノに、追い出されて…。渋々、マネージャーと次の仕事に向かって行った。
和「さて。潤君も、大野さんも。翔さんが居たら本音で話し合えないでしょ?私達、同席だけはしますから」
雅「え、俺、強制参加?」
ニノに、目で『イヤだ』と、訴えている。
和「あのね~。これは、嵐の今後にも関わることよ?相葉さんに、拒否権ないのよ?」
相葉ちゃんが、項垂れる。
潤「俺、帰る」
松潤が、さっさと荷物を持って、出ていこうとする。
和「潤君…。逃げるんですか?このままじゃ、あなた…」
潤「うるせえっ!!!リーダーが!あーっ!もーぉっ!翔に近寄るな‼それで、解決だよ!」
楽屋の扉を乱暴に開けて、出ていった。
3人とも、無言でその場から動かなかった。
家にまっすぐ帰りたくなくて。岡田っちに連絡した。
岡田っちの家で、会う約束をして。
待ち合わせ時間まで相葉ちゃん達と、カフェに行った。暫く、皆で沈黙の中、コーヒーを啜っていた。
雅「ねえ…。リーダー。いつから?」
「ん?何がいつから?」
和「……ハア…」
ニノが、深いタメ息を吐いた。
和「相葉さん…」と、首を横に振る。
相葉ちゃんは、「え?何?」って、ニノの言いたいことが、わかってない様だ。
俺は、空になったコーヒーカップを眺めながら、重い口を開いた。
「翔ちゃんのこと、好きになったのは…。Jr.のオーディションの時…。俺、嫌々審査員やってたんだけど…初めて見た時さ。友達に似てる奴が居るなぁ。あ~、アイツに似てるなー。くらいだったんだけど…」