第6章 distance
【O】
「ぅおはよう~」
まだ、倦怠い身体を引きずるように、楽屋に入る。
珍しく、俺が、一番。いつもは、翔ちゃんとニノが先に来てることが多い。
コーヒーを紙コップに入れ、ソファーに座る。
楽屋の扉が開いて、ニノが、入ってきた。
和「あれ?今日、あなた、一番?珍しいね」
「……う、そうだな~」
和「おじさん。まだ、頭、寝てんじゃないの?」
いつも通り、軽口をたたいて、ニノが、俺の正面に座る。俺の入れたコーヒーを勝手に飲んでいる。
「おい!自分で入れろや!」
俺の顔を見ながら、「いいじゃん」と、言って、またコーヒーを飲む。
こいつは…、全く昔から、こうだからなー。
楽屋の扉が開いて、翔ちゃんが、腰を擦りながら、入ってきた。
翔「うぃ~。おはよう」
和「おはよー、翔ちゃん。腰、どうしたの?痛い?」
翔「あぁ、いや、大丈夫だから。…それより、ちょっと、倦怠るいから、少しだけ、寝てていい?」
和「いいよ。翔ちゃん、風邪?」
翔「たぶん、違うと思う。最近、取材で、寝不足だからかな?」
2人して、「年かなぁ?」なんて、言っているけど…。
まさか、松潤か?あいつ、翔ちゃんが、優しいから、無茶させやがって!大体、俺が、先に、翔ちゃんに告ったのに!まあ、翔ちゃんが、鈍すぎて、告白と、思ってなかったみたいだけど…。
翔ちゃんが、畳の上で、丸まって寝た。おいおい。めちゃめちゃ、可愛いじゃねえか!俺は、立ち上がり、翔ちゃんの横に寝た。ふっふっふ。 松潤が来るまで、翔ちゃんの寝顔を堪能させて頂きます‼
和「あ~あ、大野さん。潤君に叱られるよ?」
横になったら、俺も、睡魔が襲ってきて…。ニノの声が、遠くで聞こえた。いいんだよ!欲には、逆らえないからな…。