第3章 シグナル。
父「ただいま~」
翔「あ、父ちゃんだぁ!」
玄関に走り出す、翔。その後を潤くんと雅紀が追いかける。…カルガモかよ?
父ちゃんは、翔と潤くんを抱っこしながら、リビングに入ってくる。その後を雅紀が鞄を持って入ってくる。
二人をソファーに下ろす。
父「雅紀君。鞄、ありがとう。なんだか、今日は、にぎやかだなぁ。ふふ」
父ちゃんが、ふわりと笑う。さっきまでの空気が、変わった。すげえな、父ちゃん。
翔「父ちゃん。今日は、早いね」
父「あぁ。今日は、早く仕事が終わったんだよ。それにしても、良い匂いするね。雅紀君が、作ってくれたの?」
雅「はい。守おじさん。今日は、オムライスですよ。トマト、多めに入れました」
父「あ、本当?嬉しいね、翔。トマト好きだもんね?…あれ?そういえば、この子、誰?」
今さら?父ちゃん、さっき抱っこしてたじゃん?!
雅紀も潤くんもビックリしているみたい。はは。
「あぁ。この子は、松本潤くんって言って…」
俺の話を最後まで聞かずに、父ちゃんが、『そう。翔の友達?』って…潤くんと話している。おいっ‼人の話を聞けよ⁉
父「お腹、空いたね?食べようか?」
翔潤雅「さんせー!」
雅紀と俺とで、テーブルに料理をならべていく。オムライスとサラダ、コンソメスープ。どれも、うまそう!
翔も目がキラキラしている。潤くんは…。
「どうしたの?潤くん」
潤くん、俯いちゃって。…もしかして、オムライス嫌いだった?