第13章 I'll be there
翔さんの指から、俺の唾液がつうっとつたって、手首の辺りまで流れた。
なんか…エッロ!
下半身にドクドクと熱があつまっていく。
翔さんの指を解放した。
ぱっと目を開けて俺を見上げてきた。
その目は、“何でこんなことをしたの?”と訴えかけてきていた。
「翔さん…」
ベッドに片足を掛け、翔さんをやさしく押し倒していった…。
キスをしようと顔を近づけていくと…、、
翔さんの目から次から次と涙が頬をつたっていった。
はっと我にかえり、翔さんの手を掴んでいた手の力を緩める。
「ごめん…」
翔さんから離れて、ベッドの周りに散乱してしまった翔さんのパジャマとボクサーパンツを拾い上げた。
翔「松潤…は、俺が…好き?」
翔さんが天井を仰ぎながら、俺に尋ねてきた。
「好きだよ」
翔「それは…友達?それとも…恋愛対象?」
翔さんの目の前にパジャマとボクサーパンツを差し出した。
しかし、微動だにせず、受け取ってくれない。
最近の自分の、翔さんに対して抱いた感情…。
それは、たぶん…
「恋愛対象…だよ。じゃなきゃ、こんなことしない」
自分に言い聞かせるように、翔さんの質問に答えた。
翔さんの目が見開かれた。
そして、小さく頷いた。
翔さんもまた、自分に言い聞かせているように思えた。