第13章 I'll be there
翔「ただいまー」
雅「おかえりー。早かったねー」
翔「ん?そう?」
部屋のドア越しに聞こえてくる2人の会話に、目を覚ました。
昨夜眠れなかったから、昼食後に1~2時間くらいの仮眠のつもりで、ベッドに横になった。
だけど部屋のなかが薄暗いから、かなり寝てしまったようだ。
ちょっと頭が重いな…。
上半身を起こして、額をとんとんと叩いた。
―コンコンコンッ、コンコンコンッ
雅「松潤ー。まだ寝てんのー?あ、起きてた。ん?具合悪いの?」
ノックと同時に開かれたドアから、雅紀がひょこっと顔をだしてきた。
「今起きた。ちょっと寝過ぎて頭が重かっただけだから大丈夫だよ」
翔「松潤、ただいまー。具合悪いなら、夕飯は俺が作ろうか?」
雅紀の後ろから、翔さんがひょこっと顔をだしてきた。
「だっ…!」
翔雅「「だ?」」
2人が駆け寄ってきた。
雅「どっか打ったの?」
翔「大丈夫か?!」
「な、何でもないって。と、とにかく、大丈夫だ…っから、出て、出て…ってくれない?」
顔を手で覆い隠して、壁の方を向いた。
雅「おう…わかった。翔ちゃん、行こう?」
翔「え?あ、うん。松潤、夕飯作るの無理そうだったら代わるから言えよ?」
雅紀が翔さんの背中を押しながら、部屋から出ていった。