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コトノハ 【気象系BL短編集】

第13章 I'll be there



翔さんの部屋のドアを3回ノックして、そっと開けた。
薄暗い部屋の中に、廊下からの灯りが一筋、射し込んだ。

「翔さん、入るよ?」

ゆっくりと中に入る。
すると、ベッドの上に大きなカタマリができていた。
それが、時折モゾモゾと動いている。

起きてるのか寝てるのか、わからないが、近づきながら声をかけてみる。

「翔さん。あのさあ、皿洗いのことなんだけど…」

翔「…っ、んぅっ…ぁ…っ…」

ん?泣いてる…?

じっとカタマリを見ていたら、更にモゾモゾと動きだした。

翔「…っ…ぁ…ぁあ、ぅ…ぅあっ…」

やっぱり泣いてる…⁉
なんで?なんで?なんで?

なぜ泣いてるのか、わけもわからず。
兎に角、気まずくなった俺は、翔さんに気付かれないように静かに自室へと向かった。



「ふあーあ…」

雅「松潤、おはよー。あれ?今日は早いじゃん?」

朝食の準備をしながら、大あくびをしていたところに、まーがキッチンに入ってきた。
冷蔵庫の扉を開けながら、ひょこっと顔をだしてきた。

「ああ、まあね…」

あれから翔さんのことが気になって、あまり眠れなかった。

雅「あ、隈ができてるよ。もしかして、寝れなかった?」

まーは、冷蔵庫から取り出したヨーグルトのふたをぺりりと剥がし、パクついた。

「こら!座って食べなさい!」

雅「はいはい」

めんどくさそうに返事をしてから、スプーンを咥えながら、ヨーグルトを持ってキッチンを出ていった。


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