第2章 僕は、便利屋。①
股間を抑えながら、ベッドに蹲るまーくん。
ちょっと強く蹴りすぎたかな?
「わりぃ…」
雅「うぅ~~~。痛い…」
目に涙を浮かべながら、こちらを見てくる。
「だ~か~ら~。悪かったってば!」
まーくんは、唸りながら、パタンっとベッドに横たわる。
雅「…いや、僕のほうこそ、ごめん。なんか、カズにキスされて、ワケわかんなくなっちゃった…」
「………」
ガバッと体を起こして、正座をして謝ってくる。ワンコがク~ンって、言ってる?
俺より、デカイ図体してさ。何?その可愛さ!……ん?可愛い?あれ?ここは、本来怒るところだろ?いかん、いかん。俺は、何を考えてんだ?!
雅「……カズ…?…許して?」
ズッキューン!って、漫画みたいな音が聞こえてきたぞ?俺もまーくんに?……まさか、まーくんのこと、好き………なのか?
雅「カズ?」
まーくんの顔が、すぐ近くにあった。
「ち、近いよ!馬鹿っ!」
まーくんの肩をドンッと押す。
雅「だって、カズの顔が…もっと近くで見たかったんだもん!」
たぶん、俺。顔、真っ赤だわ。自覚するほど、顔、熱いから。
「あのさ、あの…。まーくんはさ、どっちもイケるの?」
雅「まさか?!今まで、女の子としか付き合ったことないよ。……何故か、カズのことは、その、あの…」
最後の方は、マゴマゴしていて。なに言ってるか、わからない。でも、顔が真っ赤だから!わかったよ?