第12章 愛のかたまり
雅「またまた~。隠さなくてもいいんだよ?」
翔「だーかーらー。ほんっっとうに、誤解だよ!ね、大野くん!」
櫻井翔くんの強い眼差しに見つめられ、大きくコクコクと頷いた。
相葉っちは、どうやら俺たちが付き合ってるという大きな誤解をしているようだ。
何回も否定してるのに、赤ワインをぐびぐびと飲みながら、ずっと俺たちを問い詰めてくる。
違うって言ってるのに…。
雅「じゃあさ。なんで、お互い好きなのに付き合わないのお?」
ワインを飲んでる途中で喋ったもんだから、相葉っちの口から飲みこみきれなかったワインがダラダラとこぼれ落ちた。
翔「あーあ、もう。飲みすぎだよ、雅紀くん…」
そう言って、櫻井翔くんは相葉っちの口元と服をティッシュで拭いてあげた。
雅「のんでない、ろんでない。ろんでないぞー!」
相葉っちは、「ろんでないー!」と叫んで、両手を上げパタリと床に寝転がった。
直ぐに、ぐおーぐおーと、けたたましい鼾をかきだした。
翔「あーあ、寝ちゃった…。んしょっと、、」
櫻井翔くんは、ローテーブルに手をついて立ちあがり相葉っちを抱き抱えて自室へと連れていった。
2人の後ろ姿を見送ってから、ローテーブルの上を少し片付けた。
すると、床にもワインがこぼれているのを見つけた。