第12章 愛のかたまり
翔「かんぱーい♪」
雅「も、いいよ…。何回するの?乾杯」
相葉っちが頬を赤らめて、グビグビとビールを呷り、グラスをターンっと勢いよく置いた。
翔「おめでたいことじゃないの!お祝いしたいじゃないの!」
「そうそう。まさか…むぐっ」
相葉っちが対面から口を塞いできた。
雅「も、いいからっ!」
なんて言いながらも、顔は弛みっぱなしだ。
翔「雅紀くん」
櫻井翔くんが徐に正座した。
翔「和也を頼みます。幸せにしてください!」
そう言って両手を膝の上で揃えて深々と頭を下げた。
雅「え?あ、うん。こちらこそっ!」
相葉っちも正座して深く頭を下げた。
ふふっ。なんだか2人が付き合うみたい。
相葉っちの空いたグラスにビールを注いだ。
「ありがとう、大ちゃん」とグビッと呷った。
再びビールを注ごうとしたら、グラスを手で塞がれた。
雅「俺のことより、2人はどうなのさ?」
「2人って?」
ビールを置いて唐揚げにパクつく。
翔「誰?潤と斗真のこと?2人とも元気だよ」
櫻井翔くんは、相葉っちを一瞥してから唐揚げをパクついた。
雅「はあ?何言ってんのさ?」
相葉っちが俺と櫻井翔くんの手を掴んで高くあげた。
雅「2人のこーと!」
翔「へ?」
「んぐっ…」
突然のことに唐揚げが詰まりそうになる。