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コトノハ 【気象系BL短編集】

第12章 愛のかたまり


約3週間の入院だった。

その間、毎日櫻井翔くんがお見舞いに来てくれた。
夕方から面会終了時間まで、ずっと居てくれて。
それと、時々だけど潤さんと斗真さんも来てくれて。
入院中なのに、すごく楽しかった。

怪我は早めに治った。
だけど、あの家に帰ると先生からされていたことを思い出すだろうからって、入院させてもらっていた。

それもこれも、櫻井翔くんのお陰だ。
彼がこの病院の院長の甥ということもあって、病室は特別室で。
それなのに、部屋の代金は支払わなくていいだなんて言われて。
申し訳ないから、後からこっそり支払おうと思ってるけどね。


あ、そうだ!
世間は狭いなってことがあってね。
なんと、潤さんと斗真さん、そして二宮さんに初めて会ったのは、櫻井翔くんと出会った日と同じ、だったんだ。

そう。
あのサッカーをしてた悪ガキ4人組。
それが、潤さんと斗真さんだったんだ。
怪我をさせたのが潤さんで、させられたのがなんと、二宮さんで。

あの頃、潤さんは訳もなく苛立ってたんだって。
それで、何でもそつなくこなす二宮さんのことが鼻についてたらしくて…。

だから、俺らにもぶつかってきたんだね…。
なんか、可愛いよね。
あの当時はちょっと、ムカついたけどね。


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