第12章 愛のかたまり
ー「潤!」
聞いたことある声だと思って、シーツから目だけを出して見てみた。
~ら、そこには…
「櫻井翔くん!」
?「翔さん!」
え?
俺と男性は顔を見合わせた。
翔「え?え?何で2人が一緒にいるの?」
櫻井翔くんが俺と男性をキョロキョロと交互に見ている。
?「翔さんこそ、何でここにいるの?それに、この人と知りあい?」
翔「あ?ああ。まあな…。って、潤!お前、大丈夫なのか?倒れたんだろ?」
潤「え?倒れてないけど?」
翔「え?だって、斗真が“潤が倒れて救急車に乗った”って言ってたぞ?」
櫻井翔くんが、首を傾げながら潤?さんを見ている。
潤?さんが肩をすくめて、両手のひらを上に向けた。
翔「あ、そう言えば、何で大野くんがここにいるんですか?」
「えっと…俺が…電車の中で倒れちゃったから、潤?さんが助けてくれたみたいで…」
翔「え?倒れたのは大野くん、なんですか?じゃあ、潤は…付き添った、だけ?」
潤?さんがクスクスと笑いだした。
そして、櫻井翔くんの肩をポンポンと叩きながら、
潤「翔さん。ふふっ。また斗真にからかわれたんですよ。翔さん、すぐ騙されるから。それに、斗真は俺と一緒に来たのに、姿を消してるし。どっかに隠れて翔さんの慌てるとこを見てんじゃないですかね?」