第12章 愛のかたまり
それから二次会に行って。
ベロンベロンになった相葉っちを家に送っていくことになって。
そんときに、先生が俺一人じゃ大変だろうって、一緒に行くことになったんだ。
相葉っちの家に着いたのはいいけどさ。
鍵の在処がわかんなくて。
先生の家が近いからって、行くことになったんだ。
先生の実家が資産家らしくてさ。
家は、一介の公務員が住めないような、いかにも金持ちが住んでそうな感じでさ。
なんか、落ち着かなくてね。
とりあえず、相葉っちをソファーに寝かせて。
俺らは呑み直そうってことになって。
担任だったときは、そんなに話したことなかったのにさ。
気づいたら、今の自分のモヤモヤを、先生に相談してた。
話してるうちに、何故だか、先生が俺にキスしてきたんだ。
*「ずっと大野のことが、好きだった」
なんて言われてね。
それまで何とも思ってなかったのに…。
不思議だよね?
一気に好きになっちゃって。
そのあと、俺は、そのまま先生と…。
はじめの頃は優しかったなぁ。
でも、付き合って1年くらいからかな?
徐々に先生が不安定になってきて。
些細なことで物に当たるようになってさ。
それから俺にも…。
一暴れしたら、また元の優しい先生になるんだ。
だから…。
だからさ…。
俺が、我慢すれば…いいって、思ってた。