第12章 愛のかたまり
ー「え?何がですか?」
雅「だってさあ。あいつらを一瞬で黙らせてさあ。かっこいいねえ!」
相葉っちが男の子の肩に手を回して、バシバシと二の腕を叩いた。
それと左手はまだ手を握ったままだ。
男の子はちょっと眉根を寄せて相葉っちを見上げている。
だけど無抵抗だ。
俺だったら、初対面の相手にあんなに密着されてバシバシ叩かれたら、速攻帰るけどなあ。
よく耐えてるよ、うんうん。
ー「あ、りがとう、ございます…」
ほらほら。
お礼もたどたどしいし。
雅「それにさあ。顔も可愛いし~♪」
ー「いや、そんな、ことは…」
雅「ねえねえ。名前、なんてゆうの?俺はねえ、相葉雅紀。17歳。彼女なし、だよ~♪」
おいおい。
初対面の小学生になに言ってんだ?相葉っち!
ー「あ、僕は…櫻井翔って言います。12歳です」
雅「12歳?ってことは、小6?」
翔「はい」
へ?
小6?
こんなちびっこが?
あれ?
そういや、あいつらのことを“後輩”って言ってたような?
……マジか⁉
雅「へぇ~。ちっちゃいから、低学年の子かと思った~」
翔「………」
あ、櫻井翔くん、の顔が…!
雅「まあでもさ。背なんて中学入ったらグイーンって伸びるよ!俺もそうだったし」
翔「え⁉ほんとですか?!」