第12章 愛のかたまり
「そうだね…」
てかさ、相葉っち。
声でっか!
少年C「おい!」
金網越しにあの大笑いしてた男の子たちが話しかけてきた。
雅「なに?」
相葉っちが、眉間にギュッとシワを寄せて答える。
少年C「あんたさあ。おれらに何か文句あんの?」
雅「“あんた”?」
相葉っちの眉間に更にシワが表れた。
少年D「あんた、おれらのこと指差して、でっけえ声でディスっただろお?」
少年E「つうかさぁ。こんなとこで何してんだよって。お前ら、ヘンタイかあ?ケラケラ」
少年F「ハハハッ!ヘンタイおじさん!ウケる!」
4人が一斉に俺らを指差しながら笑う。
相葉っちを見てみると、ワナワナと奮えだして、拳をギュッと握っている。
普段穏やかで怒ることない相葉っちが…。
その姿に、俺もこいつらに段々とムカついてきた。
でも、暴力はダメだよな?
なんて考える冷静な自分もいて。
さて、こいつらを黙らせるには、どうしたもんか?
ー「ちょっと、君たち。何してるのかな?」
男の子たち全員がピタリと動きを止めた。
そして、ゆっくりと後ろを振り返った。
あ、けがした子を助けたあの子だ…。
近くで見るとより、小さく見える。
少年C「あ、すみません!直ぐに戻ります!な、お前ら?」
少年DEF「はい!!!」