第2章 僕は、便利屋。①
松「おい、ニノ。これ、依頼人の資料な。それから、こっちが…」
「オッケー、松兄ぃ。読んでおくから」
松「社長!と、言・え!」
「ははは。ところで、待ち合わせ場所と時間は?」
松「あん?…〇〇公園のベンチで、赤い服を着て待ってるらしい。時間は、あっ!あと一時間もねえぞ?依頼人に会う前に、資料に目を通しておけよ?」
「わかった!向こうで、読んでおくから。…じゃ、行ってくるね~」
資料を手に、急いで、待ち合わせ場所に向かう。もちろん、節約の為に、走って。
「ふぅ。なんとか、資料を読めそうだな?」
待ち合わせ時間の20分前に着いた。汗だくになりながら、資料に目を通す。
「えっと…」
依頼人の名前は…はっ?男みたいな名前だなぁ?年は、ひとつ上か。1ヶ月前に3年付き合っていた恋人に振られた。フムフム。田舎に住む母親が『もう、26にもなって!良い人はいないのか?』って、催促してくる。振られたばかりなんて言えないから、『この間、婚約した』と言ってしまった。しかも、相手は…
〇〇〇?「お待たせして、すみません。二宮さん、ですか?」
「はい」
ベンチから、立ち上がると、そこには…