第2章 僕は、便利屋。①
「おはよーございあーす、松兄ぃ」
松「てめっ!社長って言えって!何度も言ってるだろーが!」
ここは、松岡昌宏社長が経営する、便利屋。でも、従業員は、俺、二宮和也と大野智の二人だけ。それに俺たちは、高校の先輩後輩の仲だから、気なんか使わない。
「ま、イーじゃん🎵…今日、なんか依頼入ってんの?」
松「お前をご指名で、一件な。」
「ふ~ん?どんなの?また、結婚式の友達役?」
松兄ぃは、資料を見ながら、
松「……えーっとな。婚約者の役だ。親が上京するから、会って欲しいらしい。…あ、スーツ着用して来てくれって言ってたな」
俺は、高校で演劇部に所属していたから、こういう依頼が多い。智は、俺と違って、ペット探しや老人の家の掃除などが多い。
ロッカーから、スーツを選び、着替える。
松「お、良いじゃん。流石だね、お前は」
「まあね🎵」
調子に乗るな、ってデコピンされた。おでこを撫でていると、智が入ってきた。
智「お?また、結婚式か?」
違うよ、なんて言いながらのいつも通りの風景。でも、この日は、いつもと違ってた…。