第11章 僕は、便利屋。⑤
そんなことが…
和「翔ちゃ~ん!」
ニノが俺を退かして翔を抱き寄せた。
翔の頭を撫でながら
和「今日はいっぱい楽しもうね!」
翔はニノの腕の中で『うん!ニノくんも一緒に楽しもうね!』とニコニコしている。
園内に入ってから、ニノと翔がずっと手を繋いでいる。
翔の誕生日なんだから、翔が楽しんでれば…良いか。
~って、思いたいが、正直面白くない。
雅「そろそろお昼にしますか?」
「昼?もうそんな時間か…。そうですね、飯にしますか」
雅「大野さん。昼食べたら、カズは俺が引き取りますから、2人で廻ってください、ね?」
えっ…?
雅「昼食後は、別行動で。俺もカズと久々のデートを楽しみたいんですよ。ね?」
「相葉さん…ありがとうございます」
ほんとにいい人だ、相葉さん。
前は誰に対してもタメ口だったのに、今は目上の人に敬語を話せてるもんな、ニノ。
きっと、相葉さんの影響だな。うんうん。
雅「僕の方こそ、お礼を言いたいです。カズと中々休みが合わなくて。今日は僕は休みだったんですけど、カズは仕事だって言ってたので、こうして会えて嬉しいんです、僕。大野さん。ありがとうございます。だから、このあとは、2人で楽しんでください」
「相葉さん、ありがとうございます」
相葉さんがクスッと笑って「もうお礼はいいですよ」と言ってくれた。
ニノ…ほんとに、いい人見つけたな。