第11章 僕は、便利屋。⑤
和「…それで?」
現場に向かう車中でニノが話しかけてきた。
結局、相談乗ってくれんだ…?
こいつも素直じゃねえな。
相葉さん、大変だろうな…。
俺は明日が翔の誕生日ということ、松兄ぃから軍資金を貰ったこと。
そして、どうしたらいいかを聞いてみた。
―誕生日当日―
和「おはようございます!」
マジで来た?!
翔がパタパタと嬉しそうに玄関を開ける。
そこには、ニノと相葉さんが立っていた。
雅「おはようございます。今日はよろしくお願いします」
俺は後頭部をポリポリと掻きながら、2人に応対した。
昨日、ニノが「俺もまーくんと暫くデートしてないから一緒に遊ぼ?」なんて言い出して。
仕事はどうすんだって聞いてもうわの空で。
結局、松兄ぃが『ひとりでできそうなのだけやるから。気にしないで楽しんで来い。』ってLINEがきてた。
松兄ぃには感謝だな。
お詫びになんか土産買ってやろ…。
「どこ行くんだよ?」
右隣のニノにこそっと聞いてみる。
相葉さんの運転で向かっているのに、なぜか後部座席に俺と翔とニノが座っている。
和「まーくんの実家の近くに動物園があるんですって。翔ちゃん動物好きだって言ってたから、そこに向かってます。ちょっと遠いですけどね」
動物好き…?
知らねーんだけど…。
和「智、その顔は…まさかですけど…」
俺の肩に凭れて寝ている翔の顔を見ながら、頷いた。
和「はあ~っ?!あんた、なんも知らねえなあ?!」
マジで
「面目ない…」