第10章 さよなら ぼくのともだち
熱めの温度に設定したシャワーを勢いよく浴びる。
はあ~。気持ちいい…。
今日は翔ちゃんが珍しく「一緒に入る」って、言わなかったな…。
それはそれで、ちょっと寂しいかも?
シャワーを終えて、バスローブを羽織って、髪を乾かすのもそこそこに急いで寝室に向かった。
「翔ちゃ~ん。もう、寝ちゃった?」
こんもりと盛り上がった布団に手をかけた。
塊がガバッと動いて俺に飛び付いてきた。
「うわっ⁉」
翔「雅紀~。俺、大人しく待ってたよ!」
俺の頬にスリスリと顔を擦り合わせてくる。
おおっ!にゃんこ翔ちゃんが現れたぞ!
俺も翔ちゃんにスリスリとしようとしたら
翔「雅紀~。ごほうびのチュウしてぇ~」
翔ちゃんがゴロンと仰向けに寝て、口を突き出してキスを強請ってきた。
可愛いな~、もう♡
翔ちゃんに跨がって、顔の横に両手を付いて、チュッと口付けた。
翔「うふふ~。ありがと♡」
翔ちゃんがニコッと微笑んだ。
う~!その顔可愛いすぎっ!
「翔ちゃん。俺にもさ、ごほうび、下さいな!」
翔ちゃんが首を傾げて「ごほうび?」とキョトンとしている。
「うん!俺もさっき頑張ったでしょ?」
翔「さっき…?あ…、うん。そうだね。じゃあ…何がほしいの?」
「もちろん、チュウがほしい!」
翔「ふふっ。りょう~かい♪」