第10章 さよなら ぼくのともだち
和「翔ちゃん。見てこれ。ね?最高でしょ?」
翔「ん?ひゃはははぁ~!何これ?マジウケるな!」
楽屋に入るとニノと翔ちゃんが楽しそうに話していた。
鞄を放り投げるようにソファーに置いて、足早に2人に近づいた。
2人の後ろから
「なになに~?何見てんの~?」
ニノも翔ちゃんもビクッと肩を揺らして顔だけ俺に向けてきた。
動きがシンクロ…ふふふ。可愛い。
和「相葉さん!もお~!驚かせないでよ~!」
翔「びっっくりしたぁ…。雅紀、急に話しかけたら駄目だっていつも言ってるだろ?気を付けろよ?」
「うん、わかったぁ。2人とも、ごめんね…」
翔ちゃんが「わかればよろしい」って言って、ノートPCの画面を見せてくれた。
最近ちょこちょこテレビで見るようになったお笑いの人たちが映っていた。
翔「な?ウケるだろ?」
「くふふ。そうだね。おもろいよね~」
面白いけど、翔ちゃんたちみたいに爆笑するほどではないな…。
和「まーくんさあ、そこそこだなって思ってるでしょ?」
「えっ⁉そ、そんなことは…」
和「あるでしょ?…もういいよ。この面白さは翔ちゃんとしか分かち合えないと思ってますから!貴方は…これでも読んでなさい」
そう言って、漫画雑誌を渡してきた。
いつもニノが読み終わった漫画雑誌を俺に貸してくれる。
今回も俺が読むところに折り目がついていた。