第8章 若葉のころを過ぎても
やっぱりまだホテルに居たんだ…。
でも、なんでここにいるんだ?
それに、翔がぐったりしてるし…?
翔父「…っ!翔…?!どうして、ここに…?」
翔のお父さんが見たこともないくらい動揺している。
大野が翔のお父さんに近づいて
智「はじめまして。翔…くんのお父さんですよね?同じクラスの大野と言います。今日は、翔…くんからケーキバイキングに誘われまして。あ、ここに居るのはですね。翔…くんが具合が悪くなって休ませてもらってたんです」
翔父「あ?ああ…、そうだったのか。雅紀くんも一緒に来たのかい?」
「俺は…その…」
智「はい!そうなんです。相葉…くん、部屋を間違えたみたいで…。すみません」
はあ?
なに言ってんだ?こいつ?
翔父「はは。雅紀くんは、昔からセッカチなところがあるからな」
智「そうなんですね?それじゃ、俺たち、帰ります。翔…くんが熱が上がったみたいなんで。さ、相葉…くん、帰ろう」
そう言って、俺の手を引っ張る。
はあ~~~っ?! 相葉“くん”だとぉ?!
誰に対しても呼び捨てのくせに!
なーんか、ムカムカするなー!
翔父「そ、そうか。帰るのか。私は、これから打ち合わせをしてから大阪に行かないといけないんだ。2人に翔のことを頼んでいいかな?」
智「はい。わかりました。お任せください」
あ、先に言われたっ⁉ クッソー。