第8章 若葉のころを過ぎても
【O】
胸だけじゃなくて、アソコも甘いのかな?
花の蜜に吸い寄せられる虫のように、翔のモノを咥えた。
俺と同じ男なのに…。
想像以上に甘美で、全てを貪り尽くしたい衝動に駆られた。
無我夢中だった。
翔から出される全てのものが、俺の劣情を煽っていく…。
初めて自分から欲した。
翔のものは何でもいいから、自分のものにしたかった。
だから飲んだ。
不思議と嫌悪感はなくて。
揶揄い半分、俺的希望を半分で思いきって聞いてみた。
「童貞なのか?」って…。
だって、ファーストキスって言ってたし?
翔「はあああああああっ?!ち、違うよ!し、シタことくらい、あ、あるよ!」
顔を背ける。耳まで赤い。
ナンテワカリヤスイ…。
誰も触れてない無垢な身体。
ゾクゾクするねえ…。
頬を掴んで、俺の方を向かせる。
怯えた顔。
大切に扱いたい。
でも…
「じゃあ、問題ないね?」
翔「……え?な、に?」