第7章 Still…
【O】
松潤の話って何だろ?
翔ちゃん…の、こと。だよなー、きっと。
「はあ~」
マネージャー「大野さん。タメ息ばかりですね。このあと、松本さんのところまで送ればいいんですよね?」
「おう…」
気が重い。
行きたくねーなー。
帰るか?
「やっぱり、俺んちに…」
マネージャー「あ、着きましたよ」
マジか…。
マネージャーが明日の予定を言ってから、去っていった。
仕方なく、とぼとぼと歩いていたら…。
潤「大野さん」
顔をあげると、松潤が腕組みをして立っていた。
「待った?」
精一杯の笑顔で言った。
それから、松潤と共に部屋まで行った。
潤「翔、居ないから。適当に座って」
翔ちゃん、居ないのか…。
松潤と2人。気まじぃ…。
「えっと、さ…。翔ちゃん、仕事?」
潤「いや。相葉くんのところに居るよ」
「ふーん…」
沈黙。
会話、続かねー。
潤「大野さん」
「………」
潤「なんか、言えよ?」
なんかって言われてもなー。
松潤も黙ってしまって、また沈黙…。
あーー、もーー。帰りてえー。
暫くして、ニノが来た。
和「遅くなりました。さあ、始めましょうか。どうせ、まだ話してないんでしょ?」
ニノが来てくれて、少しホッとした。
2人じゃ、このままだったかも。
潤「大野さん。ニノたちと付き合うんだろ?」
和「潤くん、直球だなー。で、どうなんです?」
松潤とニノにすっごい見られてる。
「う~ん…。わかんね…」
潤「わかんない訳ないだろ?2人と寝たんだろ?だったら、付き合えばいいじゃん?」
和「潤くん。そうも、いかないんですよ。智はまだ翔ちゃんを…」
「ニノ!」
俺は、ニノの言葉を遮った。
潤「……そうか…そうだよな…」
松潤が、ソファーに背凭れた。
目を腕で覆った。
また、沈黙…。
「ごめん…」
潤「謝らなくていい。それより、あのとき、翔を…助けてくれてありがとう」
松潤が、頭を下げてきた。
「おう…」
なんだか、照れ臭い。
松潤が、大人になった。そう思えた。
少し…寂しいなぁ。
和「……」
隣に座っているニノが、俺たちの顔を交互に見ていた。