第7章 Still…
【N】
飲みものを買いに行くと言って病室を出た。
―コンコンコンッ
「入りますよ?」
准「ああ。どうぞ」
病室に入る。岡田氏が帰り支度をしている。
俺を見て、手を止めた。
准「どうした?まだ俺と話したくないだろ?」
「え?えぇ、まあ…」
いつもは、俺が一方的に話してそれを嫌な顔せず聞いてくれる。
なかなか、話さない俺をジッと見てくる。
「岡田氏が、翔ちゃんにしたことは…許せないよ。でも、俺もさ…」
准「うん。当然だよ。俺は、櫻井だけでなく、お前たちも傷つけた。許さないでくれ…」
「………」
岡田氏が、俺に隠すように涙を拭った。
いつか…、また戻れるよ…。
「ここに来たのは、実は、聞いて欲しい話があって…」
准「………俺に?いいのか?」
「うん。岡田氏に相談したくて。良い?」
准「おう。話せ」
「うん。あのさ…」
俺は、相葉さんに対して友人以上の想いを抱くようになったこと。
昨夜、3人で呑んで、朝起きた時に裸だったこと。
相葉さんと大野さんは、呑みすぎて記憶が無いと騒いでいたこと。
俺はあまり呑んでないけど、記憶が無い振りをしていること。
大野さんと2人で相葉さんにしたこと…。
今、俺が胸に抱えていることを隠さず全て話した。
岡田氏は、黙って一点を見つめて聞いている。
「どうしたら…いいのかな?」
准「…うん。そうだな…。時間、、、なのかな?」
「時間…か…」
准「それか、俺みたいに暴走する前にさ。相葉ちゃんに、言ってみたら?お前の気持ち」
「………」
准「ニノ。言って関係が壊れるんじゃないかって思ってるんやろ?受け入れる入れないより、怖いんやろ?相葉ちゃんは、イイヤツや。態度を変えるようなヤツやない。話した方が良い。そう思わんか?」
「うん。そうだね。ありがとう。岡田氏」
岡田氏が笑顔で背中を優しく撫でてくれた。
やっぱり、岡田氏に相談して良かった…。