• テキストサイズ

君と共に

第5章 隣の邪魔者


鈴木が転校してきて数日。
相変わらずといっていいほど、俺に話しかけてくる。
少し変わったと言えば、戸田にも話しかけに行ってることぐらいか。
戸田は鈴木みたいな女の子がタイプらしい。
あんな奴のどこいいのか、さっぱりわからない。
変な呼び方で近寄ってくるし、いきなり頭を撫でてくるし…。
まぁ、戸田に話しかけているときは勉強できるから多少楽になったな。

「片倉ー、ちょっといいか?」
「どうした、松本。」
「お前と鈴木ってどんな関係なんだ?」
「隣の席に座るクラスメイト。」
「いや、そういうことではなくて…。友達か恋人かって聞いてるんだよ。」
友達でもなければ恋人でもない。ただの邪魔者。それたけだ。
「友達でもねぇよ。」
「ほー、そうか。なるほどな。」
…?? 何を聞きたいんだ?
「鈴木のこと狙ってるやつが割りと居てな、もし恋人なら言いふらしてやろうと思ってな。」
「無関係。それだけだ。」
「わかった。安心したぜ。」
そういうと、松本はクラスを後にした。恐らく食堂だな。
質問がまるで謎だった。
どこからどう見てもそんな関係には見えないはずだ。
強いて言うなら、向こうが一方的に話しかけてくるだけだ。
俺には興味ないさ、恋とかそういうものは。
なぜなら、……………だから。
/ 47ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp