• テキストサイズ

君と共に

第10章 番外編  鈴木と片倉


私を救ってくれた男の子は楓の友達。
また会えるのかな、その時はそれくらいの感情だった。
楓とはよく会うし、時々遭遇するレベルでいい。
この時はまだかわいい感情だったかな。
でも、思いを想いに変えたのはまぎれもなくかずくんの優しさだった。

「楓、あの男の子なんて言うの?」
「あー、かずきくん?かたくらかずきくんって言うの!」
「へー、そうなんだ。仲良しなの?」
「とっても仲良しだよ!」
嬉しそうな楓。それほどの仲なんだね。
「まほちゃんも会ってみる?」
「え、いいの?」
「もちろんだよ!かずきくんに言っておくね?」
「うん、ありがとう!」

時がたち、私は再び会えた。
「あのときは助けてくれてありがとう!」
「あ、あの時の!大丈夫?痛くない?」
「うん、もう大丈夫だよ!」
「そっか!」
この時のかずくんの笑顔、すごくかっこよくて…。

好きになった。多分、今までで初めてそう思った。
「あ、名前なんて言うの?ボクはかたくらかずきです!」
「いけがわまほです!」
「また会おうね?バイバイ!」
「うん、バイバイ!」

それから全然会うことはなくなった。楓が引っ越ししたことや
家庭の事情で転校したことが原因で…。
それでも、会いたいと願い続けていた。
/ 47ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp