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君と共に

第9章 過去、それと今


「何年ぶりぐらいかな。10年とか?」
「うーん、ちょっとわかんないね。」
昔懐かしい、けれど何故か新鮮さが残る話し方に戸惑っているせいか、上手く笑えずにいた。
ほんとに会えたことが嬉しくて、舞い上がりたいんだけど…。
「どうして、ここに来たんだ?」
「一言で言うと…会いに来たんだ。一樹君に。」
「え!俺に!?」
夜近くにも関わらず大きな声が出てしまった。
「実はね、一週間ほど帰って来れることになったんだ。だから会いに来たの。急でごめんね?」
「全然大丈夫だよ!きにしないでほしいな。」
嬉しくて、いつのまにか笑えていた。
「でさ…、帰ってきたら結構色んなことが懐かしくてね…」
二人で昔と今で変わったことや、まだあるんだねとか
お互いに緊張もなく、楽しく話していた。

「じゃあ、私はこっちだから。バイバイ。」
「うん、バイバイ。」
遠くなる背中を見守っていた。
「んー、あの子だれー?学校では見ない子だねー?」オーイ
え?嘘だろ?
「なんでいるんだよ、鈴木!」
後ろにいる人、鈴木。
ストーカー疑惑の発生の瞬間であった。
「楽しそうに話してたねー?」ニヤー
「お前には関係ないだろ?」
「まぁ、確かにね。いいもん見れたわ。バイバイ。」
「え、あ、おう…」
あれ、なんか違う雰囲気…気のせい?
「まぁ、帰るか。」
いいことあるっていいことだな。
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