第4章 差し上げますー銀魂、万屋
「ちょ、何言っちゃってんの?まだ歩行者の通行マナーも習得してないの!?脱糞レジェンドみたいな難易度高くて使用度低い事スラスラッと言えちゃッてるのに!?どんだけピンポイントで役に立たない急成長とどんだけなってない一般常識よ!?そんな偏りっぱなしで何処のどういう大人の扉を叩くつもりなの、神楽ちゃんは!?」
「扉は叩くモンじゃないネ。見つけ次第蹴り破るモノヨ」
「だあ!!!何でそうなんの!?駄目だ!駄目だよ、神楽ちゃん!どんな素敵な未来もそんな事しちゃモジャモジャへの道になっちゃうからね!?ロードトゥモジャ・・・ッあだッ!」
「何がロードトゥモジャモジャだ、黙って聞いてりゃ好き勝手言いやがって、この眼鏡物語がッ」
新八の頭を叩いた手を振りながら、銀時が大欠伸した。
「こちとら疲れてんだよ。ゆっくり寝かせろってんだ、あぁ!?このヤロウ!俺ァもうヘンゼルとグレーテルのモンスターペアレンツばりの薄情モンに付き合うのにゃあ疲れ果てちゃったの!何、モノの二分で置き去りって!?姥捨て山のババァだってもうちょっと優しくして貰えるよ!?せめて静かに寝かせてやったらどうなのよ、可哀想な銀さんを!?それくらいなら出来るんじゃないの!?鈴虫並みに脳ミソちっさい囀ずり屋さんの君たちにも!出来なかったら謝るよ!ゴメンね、何かホントごめん!でもね!?こっちゃ全盛期の尾崎豊並みに傷付いちゃってんだよ!もおさっさとどっか行っちゃってくんない!?バーカバーカ!」
神楽と新八が顔を見合わせた。
「あれが二分?銀ちゃんの時間軸は金正恩の政策並みにぶれっぶれネ。世界を揺るがしかねないアンブレイカブルヨ」
「いや、神楽ちゃんの言ってる事も大概ぶれっぶれだけど。二分どこじゃなかったでしょ、銀さん。全然二分じゃないから。走れメロスならもうセリヌンティウスの首飛んじゃってるくらいかかってたから。しっかりして下さいよ、銀さん」
「あぁ!?俺ァ知らない人からモノ貰わないくらいにゃしっかりしてたよ!?あの極限状態でよくやったよ、我ながら!差し上げますを即座に差し下げたからね、崖下に!」
そんな銀時の主張に新八は顔をしかめて懐に手を突っ込んだ。
「はいはい、何だかサッパリわかりませんけど、そんな銀さんに誰かからご褒美が届いてますよ?」
銀時の眉がピクリと上がった。
「・・・ご褒美?」